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2009-02-03(Tue)

第13話「君の涙を」考察(表)とメモ書き

まずはメモ書き。

病院の自販機で缶コーヒーを買う純。そばには私服の眞一郎。純は缶を二つ取り出し片方を眞一郎に差し出すも眞一郎は受け取らない。純の誘いで病院の屋上に向かう。少し空が明るんでいる中、二人は同じ方向を向いている。眞一郎は少し俯き加減。「すいません」「え?」「すいません、俺、止められなくて」純は缶コーヒーを一口飲む。「雪ってのも悪いもんじゃないな」「え?」「いや、骨折程度で済んだのも雪のお陰だって言うからさ。それに綺麗だ。あいつは綺麗なんだ」眞一郎は純を見つめる。純「あいつが泣けないのはどうしてだ」「自己…暗示…」純は眞一郎を睨む。「それだけか?」目を見開く眞一郎。純「帰ってくれ。俺はお前を許せないんだ」冷めた表情の純に眞一郎は深くお辞儀をして去っていく。歯噛みする純。

純が乃絵の寝むっている筈の病室に入ると乃絵は上半身を起こしていた。純は眞一郎に渡すつもりで買った缶コーヒーを乃絵に渡そうとポケットをまさぐる。乃絵「ごめんなさい」「え?」「眞一郎の踊りを見てたら私も出来るかなって」乃絵は少し俯いて続ける。「またお兄ちゃんに心配かけて…傷つけた」「お前は何も悪くない」乃絵は純を見つめる。純「お前は何も悪くない。俺が勝手にやったことだ。お前は何も知らなかった」乃絵はまた俯く。「何も知らないことって悪いこと。私は何も知らないから傷つけてた。知ってればお兄ちゃんを傷つけずにすんだ」

朝。学生たちが祭りの噂をしながら登校する中、比呂美は少し俯き加減で信号待ちをしていた。そして周りの人が歩き出すのに気づいて自分も信号を渡り始める。だが対面から純が二人の女子高生の間を割って進んで来るのに気づきはっとする。

神社では祭りの片づけが行われていた。神社の境内への階段に座る比呂美と純。二人とも前をぼんやりと見ている。比呂美「私のせい」純は比呂美を一旦見た後で空を見上げる。「皆が皆、自分が悪いと思ってりゃ世話無いな」比呂美は純を見つめる。純は比呂美を横目で見る。「大丈夫あんたは関係無い」「…関係無い…」純は比呂美を見つめる。「不服か?」比呂美は俯いて顔を逸らす。純は狛犬の口に引っかかった赤い布に気づく。「祭りの残骸か」「見た?」「いや、ずっとバイト。見たんだろ?」「うん、素敵だったよ。とっても」俯いてため息をつく純。比呂美は横目で純を見ながら「ごめんなさい」純は比呂美と見つめ合う。「大丈夫、俺、あんたの言うとおり、あんたのこと好きじゃなかった」真剣な顔の比呂美に純は続ける。「これっぽっちも」純は立ち上がって階段を降りる。そして布のかかった狛犬の向こう側の鳥居に向かって去っていく。少し俯く比呂美。すると風が吹いて先ほどの赤い布が空に舞い上がる。布の飛び去るのをそれぞれ見つめる二人。そして純はまた歩き始める。

生徒たちが大勢登校する中、教室では眞一郎の傍に数名の人だかりが出来ていた。眞一郎の一番近くにいるあさみは昨日の眞一郎を称える。「仲上君格好よかったぁ」周りの男子生徒も見直したという。三代吉は後ろから眞一郎を冷やかす。「ヒーローじゃないすか。眞一郎君」眞一郎は後ろを振り向きながら「うっせいよ!」するとそこに無言で比呂美が近づいてくる。眞一郎は比呂美を見つめる。比呂美「…帰り…家来て」眞一郎は比呂美の真剣な表情に気づく。比呂美はその一言だけ言うと去っていく。後ろから乗り出してきた三代吉。「おいっ!」

夕方、比呂美のアパートの前までやってきた眞一郎。二階に上がる階段の前まで来ると階段の途中で丸くなっている三毛猫の姿に気づく。猫の横に座り嬉しそうに毛をなでる眞一郎。猫が喉を鳴らすと二階から比呂美の声。「眞一郎君」眞一郎が比呂美を見ると彼女は自分の部屋のほうに戻っていく。眞一郎が二階に上がるとちょうど比呂美は自分の部屋に入って行く所だった。

テーブルの上に置かれたコーヒーを眞一郎が飲もうとすると熱くて飲めなかった。比呂美が背後からケーキを二つ持ってきてテーブルに置く。「はい」「あぁ…あれ、お前のコーヒーは?」「カップ一つ割っちゃった」そう言うと比呂美は眞一郎が取っ手を掴んだままのマグカップに両手を添えると一つ分の息で少し冷ますとコーヒーを一口飲む。戸惑う眞一郎。カップを離し少し俯いた比呂美は暫く押し黙った後呟く。「いいよ」少し赤くなって目を逸らす眞一郎。「いいって何がだよ」言いながらさらに違う方向に目を逸らす。比呂美の胸から顔に向けゆっくりパンアップ。俯き加減の眞一郎はカップから手を離す。「どうしたんだよ。お前少し変だぞ」目を見開く比呂美。「…嫌いにならないで」眞一郎は少し怒ったような顔で比呂美を見つめる。「なってないよ!」比呂美は眞一郎を見る。「嘘」戸惑う眞一郎。「比呂美…」再び目を見開いた比呂美は顔を逸らす。「ごめんなさい。私おかしい。帰って。ごめん」眞一郎が階段を降りてアパートの外に出ると先ほどの猫が眞一郎の前から去っていく。比呂美はテーブルの上のケーキとコーヒーを見つめて呟く。「私の涙が綺麗だなんて嘘。どんどん、どんどん、嫌な娘になっていく」

翌日?体育館にて比呂美は制服姿のままドリブルシュートの練習をしている。出入り口に寄りかかってそれを見る朋与。「見えてますよ。比呂美さん」見事にゴールを決める比呂美に朋与は賞賛の声を。「ナイスシュート!」

学校から帰ってきた眞一郎。玄関で靴を脱いでいると父親の足音が。「お前にだ」眞一郎が振り向くと父は電話の受話器を持っていた。「電話」

眞一郎が茶の間の戸を空けるとそこには新聞を読む父の姿が。父「出版社か?」「うん、また送って来いって」戸を閉め中に入る眞一郎。「あ、親父ってさ…」「ん?」「どういう時に泣く?」少し驚いて眞一郎を見つめる父。また新聞に顔を向け「心が震えた時…かな」「ありがとう」眞一郎はテーブルに受話器を置くと部屋を後にする。息子が去った後父親は咳払いをしてまた新聞を読み始める。廊下を進む眞一郎。「心が震えた時」廊下の途中に置いた鞄を拾って自室に向かう。眞一郎は乃絵の為に踊ったことを思い出す。その時母親の声が。「あらどうしたの?」「え?」眞一郎が後ろを振り向くと比呂美の声が。「はい。ちょっと眞一郎君に」眞一郎が来客用玄関に来るとそこには母親と比呂美がいた。母親は目を閉じる「眞ちゃん。冷蔵庫に頂いたチーズケーキがあるわよ」少し嬉しげに眞一郎を横切って去っていく母。眞一郎は真剣な顔の比呂美に歩み寄る。「あの、チーズ…」「ここで」少し戸惑う眞一郎。比呂美は少しだけ顔を下げる。「みっともないなって」驚く眞一郎。比呂美「こんな自分嫌なの。だから…」更に驚く眞一郎。比呂美は顔を横に振る。「ううん」そして眞一郎を見つめる。「ずっとあなたが好きだったから。諦めたりしたくないから」比呂美の言葉に嬉しそうな眞一郎。比呂美「その代わり邪魔するのも嫌だから」また戸惑いだした眞一郎を真剣に見つめる比呂美「ちゃんと、ちゃんと向き合って欲しいの。私とも石動さんとも向き合ってその上で眞一郎君が出した答えなら私ちゃんと受け入れる」戸惑いと優しさの混じったような表情で俯く眞一郎。「あのさ…比呂美はかっこ悪くなんて無い。かっこいいよ」「スポーツマンですから」眞一郎がまた比呂美を見つめると彼女は肩をすくめた。

茶の間で茶をすする眞一郎の父とその横で自分の湯飲みを見つめる母。母親は戸の音に気づき座ったまま声を掛ける。「眞ちゃん、出かけるの?」「うん、ちょっと」私服の眞一郎は来客用で無い家族用の玄関で靴を履いている。その横では比呂美が廊下の上に立っている。母「比呂美ちゃんも?」比呂美も茶の間のほうに声を返す。「私は」母「だったら居間でゆっくりしてらっしゃい」「はーい」眞一郎は靴を履き終わって立ち上がる。そして比呂美を見上げる。「じゃ」「うん」戸を開いて外に出る眞一郎。外は足跡も見えないくらいに雪が積もっている。外に向かう眞一郎をガラス越しに見つめる比呂美。居間から母親が出てくると戸の開く音と共にさっき玄関を出たばかりの眞一郎の声が聞こえる。「そうだ。今夜の夕飯、お前んとこ何?」戸惑いながら答えるような比呂美の声。「シ、シチュー…」「やったあ、ご馳走になりにいくよ。待ってて」そしてまた眞一郎は出て行ったのか戸の音が聞こえる。じっと見えない玄関の先を見つめる母。父「どうした?」「いえ」母はまた居間の中に戻っていく。廊下の比呂美をガラス越しにズームアウト。「うん、待ってる」

病院の中に入っていく眞一郎。病院の廊下のソファーに黙って正面を見て座っている乃絵。傍には松葉杖が。
眞一郎「見てほしい」乃絵「見ない」「乃絵がいてくれたから描けたんだ」「気のせいよ」乃絵を横顔を隣に座って見つめている眞一郎は瞬き。乃絵「眞一郎は私がいなくても大丈夫。私がいなくてもきっと描けた」眞一郎は二人の間に置いてある絵本を見る。「だったら言い方変える」「え?」「お前に見てもらいたくて描いたんだ」「見ない」「見てもらえないなら捨てるかな」「そうしたいならそうすれば」徐々に上にズームアウト。乃絵の左足に包帯。眞一郎は絵本を持って立ち上がる。「捨てに行く」「一々確認するの?」眞一郎は何も答えずに歩き出す。眞一郎の後姿を見つめる乃絵。「どこに捨てるの?」立ち止まって後ろを振り向く眞一郎。「地べたが飛ばない事を選んだ海に」はっとする乃絵。「見てたの?」「…見てた」また前を向き歩き出す眞一郎。去っていく眞一郎を見つめ続ける乃絵。

堤防に波がぶつかり波しぶきが。眞一郎は堤防の途中で絵本を紙飛行機にして飛ばそうとしている。だが紙飛行機はうまく飛ばない。砂浜に落ちたり、突き刺さったりしている。次の紙飛行機を飛ばそうとした眞一郎は砂浜を松葉杖を使いながら歩いてくる乃絵の姿に気づく。立ち上がり砂浜に飛び降りる眞一郎。「乃絵。乃絵!何やってんだよ馬鹿!」乃絵に向かって走り出す眞一郎。松葉杖を片方手放しながら紙飛行機を懸命に拾おうとする乃絵。

比呂美のアパートを訪ねてくる眞一郎の母。比呂美「はい」嬉しそうな顔を見せた眼鏡姿の比呂美は来客が眞一郎の母だと知って気落ちする。眞一郎の母「ブリ大根作ったけど多すぎちゃったの」「あのどうもすみません。上がってください」「気にしないで」「いえ、お茶入れますから」比呂美は眼鏡を外しながら後ろに下がる。「あの」「そうね。じゃあ入れ物だけ返してもらおうかしら」眞一郎の母は比呂美の部屋に入っていく。

タッパーをあける比呂美。「うわぁ、すごく美味しそう。おばさん」比呂美はテーブルでお茶を飲む眞一郎の母の背中を一旦見つめてタッパーの中身を移し変え始める。眞一郎の母「そう?ありがとう」眞一郎の母は湯飲みを口に近づける。「待つのって」一旦比呂美の手が止まる。眞一郎の母はお茶を一口飲む。「体力いるのよね」比呂美は少し顔を下げてつぶやく。「ありがとう…ございます…」

夕方の海岸の傍。眞一郎と乃絵はバス停の待合室の中にいた。椅子に座っている乃絵としゃがみこんで小屋の中のストーブをいじっている眞一郎。「使えると思うんだけどな」やがてストーブに点火出来て嬉しそうな顔をする二人。顔を見合わせる。乃絵は椅子の上のスケッチブックと紙飛行機、床に落ちている紙飛行機を見つめる。そして紙飛行機の一つを取り上げると開き始める。開いた紙飛行機には雷轟丸の姿が描いてある。そんな乃絵を嬉しそうに見つめる眞一郎。

比呂美の部屋。玄関から部屋の中。呻き声と共に足が伸びるのが見える。テーブルには食べかけのブリ大根。眼鏡姿の比呂美は顔を歪める。比呂美は動きやすい服とポニーテールで開脚運動をしていた。中々開かなかったが、やがて「あ」という声と共に180度の開脚が成功しお尻が床に着く。「出来た」驚きの表情をした比呂美だが、すぐにため息と共に悲しげな横顔に。

バス停の待合室。椅子の上には紙飛行機だった絵本が開かれて重ねられている。さらに一枚追加され、乃絵は次の一枚に目を通す。眞一郎は真剣に乃絵を見つめる。「どうだ?」乃絵は呟く。「最後の一枚が無い」
待合室を出て探しにいこうとする眞一郎。だが乃絵は制止する。「いいの。飛ぶことの出来た雷轟丸がその後どうなったのか。自分で考えてみる」眞一郎は気を引き締めながら「俺さ」乃絵は眞一郎を見つめる。「うん」見詰め合う二人。「俺、比呂美が好きだ」乃絵は頷く。「わかってるわ」「でも絵本が描けたのは乃絵がいたからだ。踊る事が出来たのは乃絵がいたから…」「眞一郎は私が飛べるって?」眞一郎は泣きそうな顔をする。「ああ、信じてる。俺は、俺は…比呂美が好きだ。でもお前を見てると心がふるえる」待合室上空からのズームアウト。乃絵「眞一郎が私が飛べるって信じてくれる。それが私の翼」「病院まで送るよ」「ううん」「そんな!足だって心配だし…」「だから信じていてほしいの。大変だけど」バス停を後にして去っていく乃絵の後姿。アブラムシの唄を歌いながら松葉杖をついて歩いていく乃絵。「まだちょっと痛むけど…私はまだ飛べないから歩いてく」バス停の横で去っていく乃絵を見つめていた眞一郎。「すぐそこのお鍋の底にもアブラムシ。眞一郎の靴の底にもアブラムシ…」小声で呟いてた眞一郎は歯を食いしばると大声で泣きながら歌い始める。「眞一郎の心の底にも湯浅比呂美!すぐそこのお鍋の底にもアブラムシ!」眞一郎の歌に気づいた乃絵は振り向き遠くから手を振ってくる。「眞一郎の靴の底にもアブ…」涙でまともに歌えなくなった眞一郎はしゃがみこむ。息を切らせながらも真っ直ぐ前に進み続ける乃絵。

夜になり比呂美のアパートの前まで手ぶらでやってきた眞一郎。階段を上がる。比呂美の部屋をノックするも返事が無い。再度ノック。「比呂美。いないのか?入るぞ」眞一郎は玄関を開けて中に入る。部屋には明かりが着いているものの人の気配が無い。眞一郎は部屋を見渡すと後ずさり小走りで部屋を出て行く。

雪の残る竹林を朦朧としつつ歩く比呂美。息を切らせながら竹林の中の分岐路に現れた眞一郎。互いに気づく二人。呆然と眞一郎を見つめる比呂美。揺れる髪。太い竹にもたれかかる比呂美。そばに立つ眞一郎。斜め上からのズームアウト。比呂美「さっき。足開けたの。180度。あんなの初めて」比呂美は首を傾け眞一郎の顔を覗き込む。「絵本、石動さんに見てもらえた?」真剣な顔で真っ直ぐ比呂美を見る眞一郎。「うん」「私も見たかったなぁ」「付き合おう」少し驚いた比呂美は目を逸らす。「嫌」眞一郎はさらに真剣さを増す。「付き合おう」比呂美は眞一郎を睨む。「嫌!」「お前にはいつでも見てもらえる」瞬きする比呂美。眞一郎「これからはずっと隣にいるんだし」比呂美の目に涙が浮かぶ。「ずっと…隣にって…何それ?プロポーズみたい」少し眉を顰めた比呂美。涙をこぼす。「まだ付き合うのOKした訳でもないのに…」困ったような嬉しそうな複雑な表情の比呂美。眞一郎「君の涙を僕は拭いたいと思う」画面左の眞一郎のシングルショットから右の比呂美のシングルショットへ横パン。「今の僕にはそれが出来る」眞一郎はゆっくりと比呂美に歩み寄って抱きしめる。比呂美の表情は少し嬉しさを増す。眞一郎はさらに強く比呂美を抱きしめる。そして空から雪が舞い降り始めやがて比呂美も雪に気づく。「あ、雪」「え?」「ううん」比呂美もまた眞一郎を強く抱きしめた。

満開の桜。生徒たちの登校。女生徒二人が後ろを振り向く。「おはよう」もう一人は手を振って挨拶。「おはよう、乃絵」走って二人に近づく乃絵。「おはよう」そして二人に追いつくと間に入って一緒に歩き始める。それを遠くから見て嬉しそうな顔を見せる眞一郎。「人は本当に大切な人の涙をもらってあげる事が出来る。乃絵、きっとお婆ちゃんはこう言いたかったんだ。本当に大切な人を思うと涙は勝手に溢れて来る。その本当の涙を知る事が出来る事は」

体育館では比呂美たち女子バスケ部が朝練をしていた。ドリブルで相手を抜く比呂美に高岡キャプテンの指示。「比呂美!周り見て!」比呂美はノールックで真横の朋与にパス。相手のディフェンスの間を縫ってシュートする朋与。だが失敗。比呂美と対戦相手二人はリバウンドを取るため高く飛び上がる。

新宿のバスターミナル。バスを降りた純は荷物を持ち直すとまた歩き始める。

授業中の眞一郎はこっそりと絵本の創作。飛行中の4枚重ねの複葉機とそれを見る貴婦人と紳士の絵。

仲上酒造の二階。タンクの中を覗き込む眞一郎の父と酒蔵の少年。眞一郎の父「いいか。目だけに頼らないで音で聞き分けるんだ」少年はタンクに耳を近づける。「はい」一階では眞一郎の母が階段にお茶の乗ったお盆を持ってやってくる。「少し休憩しませんか?」二階から返事を返す夫。「ああ」

少し影が長くなった頃、制服姿で道を歩く愛子は何かに気づく。愛子の前では今川焼き屋の前で待っている三代吉の姿があった。「もう開店時間過ぎてっぞ」「三代吉!もう、たまにそっちが早かったからって」そういうと三代吉に駆け寄った愛子は嬉しそうに息を切らせた後で三代吉の腕を掴む。「入ろ?」

そして鶏小屋の前に乃絵が歩み寄る。赤い実をついばむ地べたをにこやかに見守る乃絵。視線を横に移すとそこにはかつて眞一郎が“のえがすきだ”と書いた石が散り散りになっている。それをじっと見つめていた乃絵。やがて風が吹き乃絵の髪を揺らした。鶏小屋の前は雷轟丸の墓こそ残っているものの木が少し無くなって遠くの風景が顔を覗かせている。そこからは下校中の生徒の姿が少しだけ見えた。EDの間にほんの少しずつのズームアウト。突っ立っていた乃絵はやが手を後ろで繋ぎ少しリラックス。風で髪とスカートが揺れる。乃絵の足元から上にパンアップ。そして乃絵が顔を上げると涙が風に舞い上がった。




以上でメモ書き終わり。以下考察。



簡単に屋上に出れる病院。フィクションではありがちだが実在するのだろうか?

眞一郎は私服、つまりは一度家に戻っている。

純が病院にいる以上、眞一郎は比呂美に電話で、あるいは直接に乃絵の木からの落下を伝えていると言う事になる。

純は眞一郎のような泣けない理由をちゃんと理解していない相手を乃絵が強く想っている事に苛立ちを感じているようだ。

純は眞一郎との取引について乃絵に教えたようだ。

純が比呂美に好きじゃなかったと伝えるときにわざわざ“これっぽちも”と付け加える。これは逆に“これっぽち”くらいは好きだったという事。狛犬が加えている赤い布は純が比呂美に抱いていたかすかな想い。それが風に飛ばされていく事で二人の関係が完全に終わった事を表している。

眞一郎に近づくあさみに警告をかける比呂美。この後、眞一郎は三代吉にどう説明したのだろうか?

比呂美の部屋に寄る前に野良猫をなでる眞一郎。この時比呂美がすぐに現れるのはつまり窓から外をずっと見て待っていたと言う事になる。そして眞一郎に気づいて出迎えると自分よりも野良猫を優先するのを目撃する訳だ。眞一郎が優しさを与えるのは自分だけではない、自分が一番ではないのだと比呂美は実感する。そして早く来てと急かすと自分はさっさと部屋に入ってしまう。一人で先走っている状態。

ケーキを出す比呂美。とっておきのご馳走。それは自分の体。

眞一郎が持っているカップからコーヒーを飲む比呂美はどこかエロティック。

自らの誘惑をおかしいと拒絶してくる眞一郎に嫌いにならないでとすがる比呂美。眞一郎の嫌いになってないとの否定を信じられない。

自分から家に誘っておいてケーキも食べさせずに帰す比呂美。

比呂美は誘惑で相手を繋ぎとめようとする自らの行動に幻滅する。

比呂美のアパートを後にした眞一郎の前を先ほどの猫が横切っていく。これは愛でたものに逃げられる…比呂美にも逃げられる可能性がある事を示唆するものだろう。

例によって体を動かすことで気を紛らわせる比呂美。なぜか制服姿でバスケ。

出版社から直々に電話を貰う眞一郎。大きな前進。ところでいつどういう作品を送ったのだろう?作中では新作を送っているような描写は無いのだが。

父親に相談する眞一郎。父親に対する劣等感等が解消されているようだ。

“心が震えた時”ってCITYHUNTERですか?

ちょっと気障な台詞を言ってしまい恥ずかしげな父。

来客用玄関に現れた比呂美に眞一郎の母はチーズケーキを。これもご馳走。つまりは母は比呂美に眞一郎を与える意思があるということ。

比呂美が言いかけて止めた言葉。可能性としては幾つか考えられる。
1.反省しているから捨てないで。
2.別れましょう。
3.一旦距離を置きたい。
可能性が高そうなのは3だと思う。だけど今距離を置いたら乃絵に取られるだけだと思い直したと。

スポーツマンらしくフェアプレイを意識的に行おうとする比呂美。

眞一郎は比呂美に乃絵との間で想いが揺れていると誤解されている事に気づく。だがちゃんとしてないうちにははっきりと答えを返す気はないようだ。

いつの間にか着替えた眞一郎と家族用の玄関の廊下にいる比呂美。チーズケーキは食べたのだろうか?眞一郎が着替えている間はどこにいたのだろうか?

一旦家を出た後で戻って比呂美の晩御飯を聞いてくる眞一郎。比呂美の所に戻る意思を示すことで安心させようとする。

乃絵の入院した病院は田舎町の癖に無駄に大きい。

乃絵は眞一郎を拒絶しつつも律儀に答えを返す。

眞一郎は絵本を紙飛行機にして飛ばそうとするがうまく飛ばない。つまりは乃絵に見てもらわないと眞一郎が本当の意味で飛ぶ事にはならないという事。

結局堤防に現れる乃絵。ようするに実は自分が飛べない存在だと思っていることが眞一郎に知られていて、それでもなお眞一郎が自分を気にかけていてくれている事に気づいたから…純との契約だけで自分と関わった訳ではないのだと。

比呂美の部屋を訪ねる眞一郎の母。来客が眞一郎で無い事に露骨に気落ちする比呂美。

「待つのって体力いるのよね」つまりは眞一郎の母も比呂美と似たような経験を持っていると。

2ch情報ではブリ大根は富山県の氷見市辺りにおいて嫁の実家から嫁ぎ先へ、あるいは嫁ぎ先から嫁の実家にブリを送る習慣があることに基づくものらしい。

堤防の傍のバス停と待合室。今までそんなもの無かっただろ。

乃絵の眞一郎への想いもストーブ。中々つかないけど眞一郎がつける事が出来たと。石動兄妹の恋愛感情はどちらもストーブで比呂美の炎上するバイクと比べるとずっと弱い訳だ。

また例によって体を動かして気を紛らわせる比呂美。ポニーテールにしていたり汗をかいている事から開脚だけでなくいろいろな運動をこなした後だろう。

最後の一枚の内容は自分で考えるとする乃絵。これは自分に欠けている物が何なのか考えるという意思表示であると同時に、本編で直接描写されていない部分について視聴者も考えるべきだというメッセージにもなっている。

眞一郎は自分の乃絵への思い…恋愛感情ではないものの自分にとって掛け替えのない存在であることを示す言葉として先ほど父に教わった「心が震える」を用いる。ちなみに第11話の比呂美のアパートを出て海辺を二人で散歩するシーン。眞一郎が乃絵のことをずっと考えているのは自分の乃絵への思いが恋愛感情ではないならどういうものなのかということをずっと考えていたと思われる。

自分は飛べない存在だと思っていた乃絵は眞一郎が飛べると信じてくれていれば自分は飛べる存在になれるのだと思い直す。

眞一郎の真似セリフシリーズ7 アブラムシの唄・眞一郎の心の底ヴァージョン

アブラムシの唄で出会った二人はアブラムシの唄で別れる。

手ぶらで比呂美のアパートにやってくる眞一郎。絵本やスケッチブックはどうしたのだろう?絵本は燃やしたのかもしれないがスケッチブックは持ってないとおかしいかと。

部屋にいない比呂美は竹林に。眞一郎に驚く比呂美は夜になっても来ない眞一郎に自分は選ばれなかったのだと思い込んでいたのだろうか。

得意の話題逸らしを行おうとする比呂美だが乃絵とちゃんとしてきた眞一郎には通じない。

眞一郎の付き合おうという言葉をなぜか拒絶する比呂美。今までの眞一郎なら一度の拒絶でたじろいだのだろうが、今の眞一郎には二度否定しても通じない。

比呂美のプロポーズみたいとの言葉を否定しない眞一郎。

抱き合う二人。雪に気づいた比呂美は眞一郎を抱き返すことでOKの返事とする。

竹林から始まった二人の物語は竹林で終わる。

いきなり季節が春になる。はしょりすぎ。

乃絵に二人も友達が出来ている。乃絵は涙を流すために自分に欠けているもの…他人に心を開いて大切な人を作ることを理解したらしい。

眞一郎は乃絵のおばあちゃんの言葉を都合よく解釈。

バスケシーンの高岡キャプテンの指示でのノールックパス。少しは比呂美も周りが見えるようになったということだろう。

授業中に内職で絵本を描く眞一郎。本気で絵本作家を目指すらしい。

眞一郎の父は酒蔵の少年を本気で後継者にするつもりらしい。

愛子と三代吉はいい感じ。もう眞一郎のことは吹っ切れたのだろう。

鶏小屋の前にやってくる乃絵。そこで石文字の残骸を見つけ涙するわけだが、4月になるまで乃絵は石文字を見つけなかったのだろうか?

校外の風景が見えるようになった鶏小屋前。これは乃絵が心を開いて他人を受け入れるようになったことの表現なのだが、なぜこうなったのか?ひょっとしたら乃絵の落下で大木が除去されたのかも知れない。なんかKanonっぽい。

乃絵はお婆ちゃんの死後、他人を遠ざけるようになった…つまり乃絵は他人を受け入れる事はその後の別れを辛くするだけなのだと思うようになったということ。それにより乃絵は大切な人が出来ずに泣く事も出来なくなった。だが眞一郎との別れにより、別れは辛いばかりじゃない…何かを得る事だってあるのだと気づき、他人を受け入れるようになる。そして開かれた乃絵の心の底に入るのは眞一郎。本当の意味で眞一郎が大切な人になった乃絵は別れの時に流れなかった涙をあらためて流すのだ。


以上でとりあえず終わり。だが少ししっくりこない部分がある。ようするにこの第13話もやはり第11話に続き真の姿は隠されている。というわけで第13話考察(裏)に続きます。
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