--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008-06-23(Mon)

一年次01月下旬:「パジャマパーティー2008」(後編)

true tears 二次創作小説です。本編全話視聴終了済みの方のみご覧ください。



一年次01月下旬:「パジャマパーティー2008」(後編)(15才未満閲覧禁止)

このSSは前編のつづきになっています。こちらからどうぞ。






小一時間ほどパソコンの前に全員釘付けになっていただろうか。美紀子はマウスを動かす手を止めてため息をついた。
「ちょっとなんか、おなか一杯って感じ。もういいかなやめても」
あさみは顔を真っ赤にしてふらついている。
「は、はじめて見たよ男の人のモノ」
「あんな大きいのが入っちゃうんだねー。信じられない」
「女性器ってあんなグロなの?ああなっちゃうものなの?」
割と落ち着いて感心してる真由に比べあさみは色々と動揺している。
理沙と勇奈は言葉も出ないようでひたすら絶句している。
そんな中、朋与が比呂美の肩を叩いた。
「なによ」
「あんたさー、性格が複雑な割りに反応が分り易いよね」
朋与の言葉に眉をしかめる比呂美。
「どういうこと?」
「あんたさ、男の人が女の人のアソコを舐めるのとか、女の人が男の人のモノを咥えるのを見てもなにも反応しなかったよね。挿入してるときもだけど」
「そういえば」
朋与の言葉に思い当たる一同。
「でもオチンチン見て大きいとか驚いてたよ」
あさみの言葉に美紀子が答える。
「まあ要するに旦那のモノと比べたんだね」
「てことは?反応がないっていうのは…」
朋与があさみの疑問に呆れながら応ずる。
「つまりは、比呂美にとってはありきたりの当たり前のことなのよね」
「えええぇぇぇ!!」
驚きを隠せない一同。比呂美はただ絶句している。
「そういや顔面シャワーの時なにか呟いてたね」
美紀子の言葉に真由が眉をひそめる。
「顔面って…美紀子ってその手の言葉に抵抗ないの?」
「あ、髪にかかった…とか言ってたよ」
「顔にかけることが問題なのに。髪にかかるとかどうでもいいじゃない」
「ねー」
皆の言葉を黙って震えながら聴いていた比呂美はやがて朋与を睨んで叫んだ。
「べ、別にいいじゃない!クンニやフェラくらい!前世紀はどうだかしらないけど、21世紀ではどっちも常識よ!恋人ならやって当然だわ!!」
静まり返る一同。だが朋与は半目で反論する。
「あんたらさ、付き合い始めてまだ一ヶ月でしょ?世間的にはさー」
「わ、私たちはほら、想いあってた期間がやたら長いから。世間の常識とかじゃ括れないから!」
比呂美の反撃にも朋与は冷静に対応する。
「あんた今クンニとか常識だって言わなかった?」
歯噛みして押し黙る比呂美に朋与は呆れたような許しているような複雑な顔を向ける。
「あんたさ、その場しのぎで適当なことを言って言い逃れするの。いつも通用するとは限らないよ」
ずっと俯いている比呂美を見つめる理沙と勇奈。彼女たちもまた別の複雑な表情をしていた。
微妙な雰囲気が続く中、あさみがゆっくりと口を開いた。
「あの…そろそろ眠らない?もういい時間だよ?」

「じゃ電気消すよ」
そういって美紀子が壁にある照明のスイッチを触ると部屋の中は一気に暗くなった。美紀子は暗がりの中、近くの布団に潜り込んだ。
「さ、寝よ」
「おやすみ」
客間には6つの布団が廊下から見て川の文字を縦に並べたようにひいてあり、朋与を除く6人は中央を頭にしている。朋与は隣の部屋の自分のベッドの中だ。ホスト役で疲れたのかすでに熟睡状態に入っている。客間の廊下側の端、朋与の部屋のほうでない本当の端のほうで比呂美は壁の方をむいて布団に入っている。隣のあさみはそんな比呂美を見て先ほどの朋与の言葉を思い出した。美紀子そんなあさみを見た後、ベッドにいる朋与の方を見つめる。朋与は大きないびきをかいて眠っている。真由や理沙、勇奈もまた比呂美が気になって眠れないようだ。そんな中、あさみが比呂美の方を向いて口を開いた。
「そういえばさ比呂美のパジャマってお揃いとかだったりするのかな?」
「眞一郎君と?」
比呂美は壁を向いたまま尋ねた。
「うん、ペアルックで一緒に眠るのかなって」
「違うわよ。だいたい一緒にねるときは2人とも裸よ。服なんか着てないわよ」
「そ、そうでしたか…」
頬を赤らめるあさみ。
「そ、そういえばさ、漫画とかでよくキスマークとかってよく出てくるけど。どうやったらつくのかな」
誤魔化し半分のあさみの疑問。だが比呂美はゆっくりとあさみの方に向き直った。
「つけてあげようか?」
「ふへ?」
あさみの返答を待たずに比呂美はあさみの布団に潜り込むとパジャマのボタンをいくつか外し首筋にしゃぶりついた。
「ちょ、何、え?」
動揺するあさみを無視して比呂美は彼女の首筋を吸い続けた。そしてゆっくりと顔を離す。
「ん。出来たわよ。キスマーク」
「えええええ!!??」
あさみは飛び起きると照明のスイッチを入れ手荷物から手鏡を取り出す。そして首筋に虫に刺されたような跡を確認する。
「おおおおおおおお!!!!!!!」
大騒ぎのあさみ。朋与を除く全員も上半身を起こしてあさみに注目している。
「キスマーク!これがキスマーク!ね、見てよ!キスマークだよ!」
美紀子は騒ぎ立てるあさみに忠告をする。
「夜中に大声で叫ばないように。朋与の家族もいるのよ」
「う、そうでした…」
反省して声を潜めるあさみ。だが彼女の興奮は収まらないようだ。
「でもキスマークだよ。すごいよ。本物だよ。見てよ」
真由は首筋を見せ付けるあさみを見つめて呟いた。
「でもそれ…消えるの?」
「え?そうか漫画とかでは前日のキスマークが見つかって大騒ぎになるんだ」
恐る恐るこちらを見るあさみに比呂美は笑顔を向ける。
「大丈夫よ。ようは内出血だから。血行をよくすればいいの。蒸しタオルとか押し付ければ消えるわよ」
「そんなんで消えるの?」
「いや私は学校行く前にそれで消したりするし」
「そうなんだ」
「ていうか平日とかでもやってるんだ…」
比呂美とあさみとの問答の中、美紀子がしっかりツッコミをかけてくる。
「でも蒸しタオル用意できるの?」
「電子レンジがあればすぐ出来るわよ。まあ用意できないならファンデーションで誤魔化せばいいから。明日貸してあげる」
「ファンデーションって?」
「肌色の化粧品って、そんなことも知らんのかい」
またもや美紀子のツッコミがあさみに対して入る。比呂美は皆の顔を見渡しながら言った。
「もし他にもつけて欲しい人がいればつけてあげるわよ」
真由と美紀子、理沙と勇奈は互いの顔を見る。参加の意思を読み取ろうというのだろう。だが誰も名乗りを上げない。
「誰もいないのね。まあいいけど」
すると理沙が手を挙げた。
「あの、ちょっと質問いいかな」
「何?」
「なんでキスマークってつけるの?」
理沙の質問に比呂美は難しい顔を見せた。
「あたしも知りたい」
「私も」
同じ疑問を抱いている人は多いようだ。比呂美は難しい顔のまま口を開いた。
「自分のモノだって示すためってのはよく言うよね」
「恋人が自分のものだって事?」
「うん、でも私はそれ以上に、出来るだけ全身で愛情表現をしたいからだと思う。セックスの時は口があいている場合が多いから。口でもしっかりと愛情表現をしようとするんだと思うの」
「なるほど」
比呂美の答えに一同は納得を見せる。
「あ、私トイレ行って来るね」
そういうと比呂美は起き上がって廊下に出て行った。理沙は比呂美がトイレに行った後、時間を計ってゆっくりと告白し始めた。
「私、祭りの後くらいから比呂美って実は怖い人なんだって思い始めてた。でも違ってた。いや、怖い人なんだけど、それだけじゃない優しいところもあるし、いい加減な部分もある複雑な人なんだって。今日わかった」
勇奈もまた同意を見せる。
「うん、本当複雑な人だなって私も思う。でも怖い部分もあるんだよね」
「ようするに敵にならなきゃいいのよ」
「敵?」
美紀子のアドバイスを聞き返す勇奈。
「とりあえず仲上君に近づくと敵とみなされるよね」
苦笑いを交えて実体験を述べるあさみ。
「まったくうるさいなあ」
その言葉と同じくらい唐突に朋与がベッドから這い出してきた。
「あ、起こしちゃった?ごめんね」
あさみの謝罪を無視して朋与は客間経由で廊下に出て行く。
「トイレ行く」
朋与が出て行った後で美紀子があさみを責める。
「大騒ぎするから」
「あたしのせいだよね。でもなんで大騒ぎしてるときじゃなくて、今更起きたんだろ」


比呂美がトイレから出てきたらそこには壁にもたれた朋与の姿があった。
「よ」
「ありがとうね」
「うん?」
「理沙達、私のこと怖がってたから、パジャマパーティとか言い出したんでしょ」
「聞いてたの?教室での会話」
「聞いてた」
「本当はさ、この間の休みにあんたがあたしに話したように、一から十までの全部を皆に伝えれればそれが一番いいんだけど…」
「それはちょっと」
「わかってる。あたしに話すのにも手を震えさせて涙流しながらだったもんね。他の人に対してそれをやれとは言えないよ」
比呂美は朋与に自分が通ってきた道、つまりは眞一郎の母とのいざこざ、眞一郎への想いの大きさ、自分の犯した罪、そして弱さや歪み、全てを洗いざらい告白した事を思い出した。
「あんたはさ、ただでさえ複雑な性格なんだから、機会があったらどんどん自分を出していかないと」
「そうだね。うん。気をつける」
忠告を珍しく素直に受ける比呂美を見つめて朋与は嬉しそうな顔を見せる。
「そういやさ、その真実の告白の時さ。あんた首筋に虫刺され見たいの幾つかあったけど…あれキスマークだったんだね」
比呂美はため息をつく。
「朋与…寝てたんじゃなかったの?」
「ふ、忍法寝た振りの術!」
「いつ忍者になったのよ」
呆れ顔の比呂美に朋与は質問をぶつけてくる。
「あのキスマークって消し忘れなわけ?」
「ん?違うわよ。私がキスマークを消すのは学校に行くときだけ。だから休みの日とかは消したりしないの」
「え?なんで?」
「だって勿体無いじゃない。せっかく眞一郎君が残してくれた愛の証なのに…」
「なるほど。ご馳走様としか言えないわ」
納得した朋与の姿に比呂美もまた満足したようだった。
「じゃ、戻ろうか」
「あ、待って。あたしトイレ」
そういうとすかさず個室に入っていく朋与を見て比呂美はまた呆れ顔に戻る。
「本当にトイレだったわけだ」

比呂美と朋与が仲良くトイレから戻ってくると客間では皆がわいわいと話をしていた。朋与は呆れてつつぼやいた。
「あんたらいい加減に寝なよ」
「あ、比呂美。指輪もって来てる?」
朋与を無視したあさみははしゃぐように比呂美を見つめてくる。比呂美は頷きつつ自分の荷物を開いた。
「まあ、ひょっとしたらって思ってたけどさ…はい」
比呂美の差し出した指輪を受け取って驚くあさみたち。
「こ、これは本物のダイヤ?」
「小さなルビーも二つ入ってるじゃない」
「おもちゃとかじゃないのね」
「ねえ、はめて見て…」
「でも、もしもはめて外れなくなったとか言ったら指ごと切り落とすわよ」
比呂美の言葉に硬直する一同。
「ま、またまた…」
冷や汗をかくあさみに比呂美は冷静な顔を見せている。
「本気よ。それくらい大事なものだもの」
あさみは自分の左手を隠しつつ乾いた笑いを見せる。美紀子はあさみの肩を叩いた。
「大丈夫。四本指でも生きていける」
「ま、待って!石鹸!石鹸水!!」
慌てて洗面所に向かうあさみ。それを鬼もかくやという形相で睨みつけている比呂美。2人を楽しそうに見つめる美紀子たち。朋与はそれぞれを見渡しつつ呟いた。
「やれやれ、まだ夜は終わりそうにないわね」


###########

あとがき:

ちょっと気まぐれであとがきをつけて見る。まあたまにはこういうのもいいだろう。

ドラマCDはまだ買ってないが、なんか比呂美が学校にキスマークをつけたまま平気で登校してくるとかそういう話になりそうな予感がある。うちのSSの比呂美は本文中にもあるように勿体無いと感じつつもちゃんと消してから学校に行く娘ですので、もし予想が当たったらいきなり公式と当方の妄想が大きくずれる事になってしまう。まあいずれは大きくずれてくるのは覚悟の上だったのだが、こんなに早くは来て欲しくはないなあ。

パジャマパーティならパジャマの描写も必要だなと思ったが女の子のパジャマなどよくわからんので超適当にでっち上げた。朋与の球技柄とか実在しないだろうな。ちなみに比呂美のパジャマは最近買ったばかりです。

今回、美紀子の立ち位置をなりゆきでツッコミにしたが後悔はしていない。むしろ真由の扱いがまったく決まらないことの方が問題だ。正直いらない子みたいになっている。

つーかすっ飛ばすはずの勉強会も多少描写する事になったら予想通り長くなりすぎになった。話の流れも変だし。やはり勉強会は完全にすっとばすべきだったと後悔。

あとオリジナルキャラは基本使い捨て。多分二度と出てこない。SSでオリキャラが問題になるのは使い続けるからで、すぐに使い捨てにすれば問題はなくなる筈。

朋与のパソコンが父親のお下がりとかそういう部分は結構すっ飛ばしてしまった。まあいいか。
スポンサーサイト

2008-06-23(Mon)

一年次01月下旬:「パジャマパーティー2008」(前編)

true tears 二次創作小説です。本編全話視聴終了済みの方のみご覧ください。



一年次01月下旬:「パジャマパーティー2008」(前編)








「ねえ今の数学だけどさ」
授業が終わった後、喧騒で満ちていく教室で胡我理沙(こわがりさ)は隣の席の木勝勇奈(きがちいさな)に話しかける。
「うん、問4?私もわかんないよ」
「そっか、あ、美紀子!」
理沙は近くにいた美紀子に話しかける。
「問4だけどさ」
「ふふふふ、私に聞こうだなんて100年早いよ!」
美紀子の答えにため息をつく勇奈。
「結局わからないのね」
「何の話?」
そこに割ってはいるは朋与。理沙は数学の授業で解らない問題があったことを伝える。
「黒部さんは分かる?」
「ふ、あたしにはどこがわからないかもわからないわ!」
「自慢げにいうか?」
美紀子のツッコミをスルーしながら朋与は口を開く。
「そういうことなら我が校随一の秀才の出番でしょ」
辺りを見渡す朋与。だが肝心の人物の姿は見えない。
「さっき教室出てったよ。多分お手洗いでしょ」
美紀子の答えに納得した朋与は理沙たちに胸を張って答えた。
「と、いうわけで後で比呂美に聞くように!」
「だからなんで偉そうなの?」
美紀子のツッコミを気にしない朋与に理沙はもじもじと答える。
「あの…ひ…湯浅さんに聞かないと駄目かな?」
「ん?なんで?」
朋与の疑問に理沙と勇奈は顔を見合わせて答える。
「だって、ねえ」
「彼女、怖いもん」

「パジャマパーティ?」
思わず聞き返した比呂美の戸惑いの表情を朋与は見逃さない。
「そ、勉強会もかねてね。最近数学が急に難しくなったでしょ。解らなくて困ってる子がいるのよ」
「で、私に教えてほしいと?」
「そういうこと。で参加する?」
「うーん」
朋与は躊躇う比呂美にちょっと後押しをしてやる。
「それとも夜は全部旦那との予定で埋まってるのかな」
「…そんなわけないでしょ。いいわ。一晩くらいなら付き合うわよ」
「じゃ参加ね。詳しいことはまた後で」
そういって教室を出て行く朋与を見つめながら比呂美はため息をついた。
(多分週末だよね。だったらセックスが一晩分減っちゃうな…)
眞一郎と付き合いだしてから一ヶ月、週末は生理でない限りは彼氏のお泊りだった。週末のお泊りは翌日の心配がない分平日よりもエキサイトできる。夜遅くまでたっぷり堪能してから昼過ぎまで泥のように眠るのが習慣になっていた。それが一回分なくなるかと思うとちょっと物足りなさを感じてしまう。
(何欲しがってるのよ、私)
比呂美は気を引き締めると次の授業の用意を始めた。

週末の勉強会の会場は朋与の家だった。朋与の部屋は6畳間だが隣の客間の8畳とふすまで分かれているだけでふすまを4つ外すと14畳分のプライベートスペースとなる。もちろん朋与の部屋は机やベッドがあるので6畳全部空いているわけではないが、それでもかなりのスペースになる。多人数の寝床を用意できるので人が集まるにはちょうどいい場所だ。比呂美は久しぶりに入った朋与の部屋を見渡した。あいかわらず机の上にはデスクトップパソコンがおいてあり、朋与の癖にちょっと生意気だなと比呂美に思わせた。
「結構広いね」
「あたしの部屋もこれくらいあったらなあ」
「朋与ってパソコン使えるの?」
各自は適当な感想をいいながら客間のテーブルの周りに置かれた座布団を確保していく。参加者の顔ぶれは美紀子、真由、あさみ、理沙、勇奈、それに比呂美、企画者の朋与の7人だ。部屋に入る人数にはまだ余裕はあるが、勉強会ということを考えればこれ位が限界かもしれない。
「お茶の用意してくるね」
部屋を後にした朋与はとりあえず後回しにして比呂美は教科書を開きつつ各自の解らない部分を順次尋ねていった。

土曜の夕方から始まった勉強会は途中夕食を挟みながらつつがなく進行し、理沙と勇奈は一応の理解に達したようだ。
「やっぱ、比呂美先生の指導はわかり易いね」
「うん私もそう思う」
「煽てても何も出ないわよ」
にこやかな三人の表情を見て頬を緩ませた朋与は理沙達を見つめて指示を出した。
「講義が終わった人は順次お風呂に入ってね。2人づつくらいで」
「はーい」
「お風呂って何処にあるの?」
朋与はお風呂の準備が終わった後の2人を浴室まで案内することになった。朋与がいない間も講義は一時停止しお茶の時間となった。当然お茶を途中で止められるわけがなく朋与が戻った後もお茶の時間は続行となる。軽い雑談を交えたお茶の時間は10分ほど続いた後、講師役の比呂美の一声で終了となった。
「さ、いい加減続きをやるわよ」

理沙達が髪を拭きながら客間に戻ってくる。
「ふーっ、いい湯だった」
「2人余裕で入れるんだもんね」
「よし、戻ってきたわね」
「うん、行こうか」
2人と入れ替わりで美紀子と真由が風呂に向かった。2人ともお茶のすぐ後で比呂美の講義を理解して卒業となりお風呂の順番を待っていたのだ。
「あ、お風呂の場所…」
「私知ってるから」
勇奈の言葉を遮って浴室目指してずんずん進む美紀子。真由はその後ろを慌てて追いかける。美紀子の言葉に勇奈達の視線を受けた朋与はフォローをかける。
「彼女、割と近所だからよく来るのよ」
「そうなんだ」
「あ、ドライヤー使う?」
朋与の言葉に納得した理沙達はドライヤーを借りて髪を乾かし始める。ドライヤーの音の中、勉強会はなおも続いた。

「ウエストあと3センチくらいをね」
「でもダイエットすると胸まで減っちゃわない?」
美紀子と真由が雑談しながら客間に戻ってくる。すると突然あさみが大声を張り上げた。「解った!!こういうふうにするんだ!」
どうやらこれで彼女も卒業。残るは朋与一人だけらしい。
「企画者が最後ですか」
「うるさいわね」
美紀子を睨んだ朋与は教科書を見つめなおすと頭を抱えて唸り始める。
「まだ時間かかりそうね」
「そうだね」
理沙と勇奈はあさみの持ってきた漫画を読む視線を止めて時計を見つめた。時刻はもう10時近くを示している。あさみはお風呂の準備を済ますと美紀子に浴室までの案内を頼んだ。

「あー、もう駄目時間切れ!ギブアップ!」
朋与は教科書をひっくり返しながら叫んだ。比呂美はそんな彼女を半目で見つめる。
「朋与さーん」
「しょうがないじゃない。これ以上遅くなったら女の子同士の雑談が出来なくなるわよ」「ま、予測はしてたけどね」
比呂美はため息をつきながら教科書を片付けた。
「あ、あたし、布団の用意するから先お風呂行ってて。そうすれば多分あたしとあさみがいい感じに入れ替わるんじゃないかな」
「解った。しばらくあさみと一緒になるのね」

朋与がテーブルを片付けて布団の用意を終える。とそこにあさみが頭を抱えながら客間に戻ってきた。
「うん?どうした?」
「何なの?あれ?ずるいよ!」
「何かあったの?」
携帯ゲームから視線を逸らさずに真由が尋ねる。
「比呂美よ!なんであんなに細いのよ!ウエスト!」
「あーっ、まともに見たことなかったんだ?」
「ま、あれはちょっと嫌味よね」
「そんなにすごいの?」
「モデルでも珍しいくらいじゃない?」
あさみは涙目で訴え続ける。
「そんでさ胸もさ結構あるのよ」
「うん、わかるわかる。ずるいよね本当」
「我が校が誇る秀才にしてスポーツ万能。飛び切りの美少女にしてスタイル抜群、ついでに彼氏もち」
「うわっ、持ってないもんないじゃん」
朋与はお風呂の支度をしながら呟く。
「親はいないけどね」
全員が一度に口を塞ぎ、誰も自分から口を開こうとしない。
「じゃ、あたしお風呂行くから。しばらくは適当にしてて」
朋与が部屋を後にするとあさみがゆっくりと口を開いた。
「誰だって、なにかしら足りないものがあるんだよね」
理沙は自分のおなか周りを触りながら呟く。
「でも、それでもやっぱり羨ましいよ」
「うん」
「本当に」
そうしてそこにいる皆は己のウエストや胸を見つめて大きなため息をつくのだった。

比呂美がドライヤーで髪を乾かしているとあさみが彼女の無地のピンクのパジャマを摘みながら口を開いた。
「意外、ネグリジェじゃないんだね」
比呂美はドライヤーを止め眉をしかめてあさみを見つめる。あさみは黄色い地に黒いネズミの柄のパジャマを着ていた。
「そっちこそ高校生でしょ。もうちょっとね」
「えーっ、いいじゃん。ミッキェーマウス」
「うーん、ちょっとガキくさいかな」
そういう朋与は球技柄とでも言おうか。サッカーボールやバレーボール、野球のボールやバットなどが描かれたパジャマを着ている。ちなみに地の色は茶色だ。グランドの色なんだろうかと比呂美は考えた。
「バスケットボールがないじゃん」
美紀子のツッコミに朋与が同意する。
「そうなのよねー。なんでないんだろ。卓球も入ってるのに」
美紀子の寝巻きはシンプルなライトグレーのスウェットだった。
「そういうあんたは色気とかさー。かわいらしさとかさー」
「いやいや兄貴を欲情させないようにとの妹的配慮よ」
「言い訳っぽいなあ」
「お兄さんがいるんだ。いいな」
美紀子を羨ましがった勇奈のパジャマは水玉模様だ。となりの理沙のパジャマはオレンジ色と白の縦じまだった。
朋与は周りを見渡しながら頷く。
「みんなそれぞれ違うんだねぇ…でもさ」
言葉を区切った朋与は真由を指差した。
「なんであんただけ中学ジャージなんだぁ!」
「こ、これは、ちょうどパジャマを洗濯しててさ…」
あさみは真由の肩を叩く。
「傷が深くならないうちに本当のことを話そうよ」
「信じてよー」
「無理、信じられない」
ジャージを魚に盛り上がる周りから外れて美紀子は一人、自分の荷物を漁っていた。
「あれ、ないなあ」
「何探してるの?」
「あ、あった」
美紀子が取り出したのはUSBメモリーだった。
「何それ?」
「何が入ってるの?」
美紀子は不適な笑みを浮かべながらパソコンに向かう。
「くくく、これはですね」
手馴れた操作でパソコンの電源を入れ起動させる美紀子。USBメモリーを刺してフォルダを開きファイルをクリックする。
「兄貴のPCからブックマークとかを拾ってきたのさ!」
「なにそれ」
「どういうこと」
疑問の尽きない一同に向かって美紀子は呟く。
「ようするにうちの兄貴はエロエロなのでインターネットのエロ動画とか一杯押さえてあるわけですよ」
「AV?」
「無修正とか?」
「ものによっては無修正もあります」
「おおおおお」
美紀子の返答にどよめく一同。そして乙女たちによるエロ動画鑑賞会が始まった。

(後編に続く)

2008-06-22(Sun)

チラシの裏

削除
やっぱりチラシの裏はここには不要。

2008-06-22(Sun)

一月遅れ

怠けていたら急に忙しくなり結局約一ヶ月ほど遅れてしまった。今後はもっと早くしよう。

2008-06-22(Sun)

第05話「おせっかいな男の子ってバカみたい」考察とメモ書き

まずはメモ書き。

庭の木の枯葉が風になびいて一枚飛ばされる。それを立ち止まって廊下から見つめる比呂美。眞一郎の「ご馳走様。いってきます」の言葉を聞きながら玄関に向かう。

学校にて乃絵は鶏小屋の前の眞一郎に気がついて小走りで駆け寄る。挨拶の後、乃絵の姿を確認すると去っていこうとする眞一郎。乃絵は昼食を一緒に食べようと誘うも眞一郎は拒否。付き合ってもいない男と女が一緒に食べるのは変だと。そういうのは友達と食べるものだと。餌をついばむ地べた。そして眞一郎は乃絵が純から何か聞かされていないか確認する。乃絵は放課後に一緒に帰ろうと誘う。眞一郎は戸惑いながら踊りの稽古があるから駄目だとする。乃絵は眞一郎が麦端祭りの花形の踊り子だと知って感激する。どうして隠していたのかとたずねる乃絵に眞一郎は目をそらしながら別に好きで踊っているわけじゃないしと答える。

お昼に校庭のそばの階段にて朋与を待つ比呂美。そこに近づく足音。比呂美は朋与だと思って話しかけるもそれは弁当箱をもった乃絵だった。乃絵は比呂美の隣に座ると弁当を開ける。比呂美は動揺しながら自分も弁当箱を開く。男子生徒がサッカーボールを蹴りながらはしゃいでいる。乃絵は弁当箱のふたの裏に玉子焼きを置く。「友達は必ずおかずを交換すること」比呂美はウインナーを取ろうとするも乃絵の険しい表情を見てプチトマトに変更。乃絵の表情も和らぐ。そこに購買のパン?を抱えた朋与登場。乃絵と比呂美が一緒に食事をしていることに戸惑う。比呂美が二人を紹介すると三人は無言で食事をするのだった。

眞一郎が下校のため靴を下駄箱から取り出し履き替えて校舎から出ようとすると、そこには前を行く比呂美の姿があった。眞一郎の視線に気づいたのか振り返る比呂美。今帰りかとの問いに部活が休みと答える比呂美。「だったら…」そして肩を並べて歩く二人。階段から二人の姿に気づいた乃絵。「稽古があるからって言ったのに…」三代吉も眞一郎の姿に気づいて声をかけようとするも比呂美が隣にいるのに気づいたのか呼びかけを止める。
今川焼き屋にて三代吉は眞一郎たちが上手くいったら四人でデートに行こうと愛子に提案する。どこにするかとの問いに適当に答える愛子。そんな愛子に不満を見せる三代吉。愛子のセーターが新しいものだと気づく。そして愛子にしては地味すぎだとする三代吉に愛子はたまにはねと返す。愛子のお気に入りのデパートに名前を思い出そうとしている三代吉に愛子はあんたもセーターぐらい買ったらと。三代吉がどうせなら手編みがいいなと言うと愛子は三代吉を見ずにいいよと同意する。うれしそうにはしゃぐ三代吉。

眞一郎と比呂美が並んで歩いているのを見て自転車の男が二人を冷やかす。比呂美は海沿いの道をいくことを提案。浜辺で立ち止まって海鳥を見つめる比呂美。海風を寒がる眞一郎を見て比呂美は自分のクリーム色のマフラーをかけてやる。普通は男のほうが掛けてやるもんだろと言いながらも喜ぶ眞一郎。比呂美は踊りの稽古が休みなのか尋ねると眞一郎は同意。「あのさ、良かったら今度…」と言いかけた眞一郎をさえぎって比呂美は昼食を乃絵と一緒にとったことを話す。乃絵が比呂美に迷惑を掛けてないか心配する眞一郎に比呂美はもともと自分が友達になりたいと頼んだことが原因だと言いかけてやめる。そして帰ろうかと言って海沿いの道路に戻る。

家の傍まで来た二人。眞一郎は石動乃絵は悪いやつではないが変なやつだと言う。その時比呂美は仲上家に入ろうとする眞一郎の母と目が合う。気づかない眞一郎。

部屋に戻った後、眞一郎は着替えて台所まで行き飲み物を取る。廊下では母と比呂美が会話をしていた。一緒に住んでいる若い男女が外を一緒に歩くのは良くないとする母に対して比呂美はわかりましたと答えて去っていく。眞一郎も二人の会話を黙って立ち聞きしていた。

早朝、石動家では乃絵がウインナーを炒めていた。それを見てやけに多いとする純。でも男と食べちゃ駄目なのとする乃絵。同意しかねる純。乃絵はウインナーは赤くないくせに赤いフリをしている嘘吐きだとする。合成着色料が嫌いなのか尋ねる純。

昼休み、乃絵が弁当を持って校庭の階段までやってくるもそこには比呂美の姿はなかった。比呂美は昼食もとらずにバスケットのシュート練習をしていた。購買のパンを抱えながらそれを見守る朋与。そこに高岡キャプテンがやってきて比呂美だけ昼練習なのか尋ねる。同意する朋与に高岡は最近比呂美は張り切り過ぎているとする。

地べたにウインナーを与える乃絵。「そうだね。そうしよう」

準備中の札を掛け店の中でセーターを編む愛子。

眞一郎たちが踊りの稽古をしている場所に乃絵が弁当を持ってやってくる。稽古を付けている踊りメンバー有沢が乃絵に気づき、口笛で稽古を中断させる。乃絵に気づいた眞一郎は戸惑い廊下にてどうして来たのか何故場所を知っているのか問いかける。乃絵は雷轟丸みたいだったと感激するばかり。通りすがりの人に挨拶された眞一郎はまた冷やかされるのではと場所を代える。時々なら男と食べてもいいでしょと言う乃絵に何も答えない眞一郎。二人は座り込むと弁当を広げる。眞一郎がウインナーに手を伸ばすと乃絵は嘘の食材を口にしたらもっと嘘吐きになると禁止する。眞一郎が反論しようとすると乃絵は眞一郎のことを誤解し掛けていた。でもやはり眞一郎は飛べて気高い涙を流せる人だと。眞一郎は照れながらどうやって他人の涙を貰うのか尋ねると乃絵はお婆ちゃんはこうやったと信一郎の頬をなめる。驚いて後ずさる眞一郎を不思議そうに見る乃絵。

眞一郎の絵本創作「雷轟丸が空を飛びたいと思い始めたのは、夜に大風が吹いた次のある晴れた心地よい風の吹いている午後のことでした」
「昨日の大風で折れたり千切れたりした木の枝や草の茎が地面には沢山落ちていて、いつもは探すのが大変な餌になる虫たちも簡単に見つけることが出来ました」
調子がいい眞一郎はもしかしたら自分は飛べるのかもと思うもそれが乃絵の思い通りなのが気に食わなかった。そこにバイクの音が聞こえ眞一郎が外を見ると純らしき姿が。
慌てて門の外までやってくる眞一郎。「あんた本当に来たのかよ」純は眞一郎に乃絵との交際をどうするか問うも眞一郎は人の気持ちは勝手に操作するものではないとする。そんな大げさなことじゃないと返す純に眞一郎は自分が乃絵と付き合う代わりにお前も比呂美と付き合えと言ったならどうするか問いかける。比呂美が誰かわからなかった純だが麦端の6番だと認識するとかわいいよなと取引に同意して去っていく。眞一郎は憤慨しながら家の中に戻る。なんで比呂美はあんなやつのことが好きなんだと。だがこれは比呂美に笑顔を戻すチャンスかも知れないと思い直す。

眞一郎は比呂美の部屋をノックする。少し話があると言う眞一郎を見て驚きながら部屋に招き入れる比呂美。初めて比呂美の部屋に入ることに舞い上がる眞一郎。比呂美に初めて入ることを指摘されるも気づかなかったフリをする。まるでカップルのような会話に戸惑う眞一郎。用を尋ねられ蛍川の4番と会ったことを伝える。比呂美の表情が険しくなる。眞一郎は比呂美の事を4番がかわいいと言っていたことを伝えるも比呂美はふーんと返すだけ。嬉しくないのかと問う眞一郎に比呂美はおせっかいな男の子って馬鹿みたいと返す。眞一郎は真心の想像力が必要だとするも比呂美には理解できない。「そんなこと言うためにこの部屋に入ったの?」比呂美の言葉に後ずさる眞一郎。入れたのはお前だろとするも比呂美はおばさんに見つかったら大変だとして部屋を追い出される。

時間を遡って同じシーンを別の視点から。朋与からのメールのおんぶ野郎は無視して4番との仲を応援するとの内容を確認していた比呂美は部屋のノックに気づく。ドアを開けるとそこには眞一郎の姿が。。少し話があると言う眞一郎を見て驚きながら部屋に招き入れる。比呂美に初めて入ることを指摘されると眞一郎はそういえばそうだなと答える。まるでカップルのような会話をしてしまったことに戸惑う比呂美。比呂美は眞一郎に用を尋ねる。今日乃絵と昼食をとらなかった事だろうかと思いながら。だが眞一郎は蛍川の4番と会ったと答えた。比呂美の表情が険しくなる。眞一郎は比呂美のことを4番がかわいいと言っていたと続ける。ふーんと返す比呂美に嬉しくないのか問いかける眞一郎。おせっかいな男の子って馬鹿みたいと返す比呂美。「そんなこと言うためにこの部屋に入ったの?」比呂美の言葉に後ずさる眞一郎。入れたのはお前だろうと返すも比呂美はおばさんに見つかったら大変だとして眞一郎を部屋から追い出す。

比呂美の部屋を出た眞一郎はダンボール箱を抱えた丁稚と出くわす。倉庫の荷物整理らしい。荷物の中の古い絵本やアルバムを眺める眞一郎。眞一郎はアルバムの中の比呂美の母の写真が顔の部分だけ切り取られているのに気がつく。

雨が降り始め、翌日の下校時刻になってもやまない。三代吉は眞一郎に家の用事を済まさないといけないから先にに今川焼き屋に行っておいてくれと頼む。

眞一郎が店に着くとまだ準備中状態。そこに愛子が登場。店を開けるのが遅れたとする愛子とともに裏口から店内に入る。眞一郎にコーラを出す愛子。眞一郎はカウンター席の上に編み物の入った紙袋を見つける。女らしいところもあるんだとからかう眞一郎。愛子は慌てて紙袋を抱きかかえて勝手に見るなと。手編みのセーターを羨ましがる眞一郎。愛子は眞一郎に三代吉と肩幅が同じ位なのを確認するとセーターの出来を確認させて欲しいと頼む。本人に頼めとする眞一郎。だが押し切られてセーターを背中に合わされる。愛子はこの間の話を確認しようとするもそこ外からのに三代吉の声が聞こえる。眞一郎は立ち上がって入り口に向かおうとするが愛子は眞一郎の背中にすがり付いて開けないでと頼むのだった。



以上でメモ書き終わり。以下考察。



飛ばされる枯葉を見つめる比呂美。自分の恋の末路をそこに見たのだろうか?

眞一郎、純に気持ちを操られたくないので嘘をついてまで乃絵と距離を置こうとする。

乃絵と比呂美のおかず交換。なぜ比呂美はおかず交換に同意したのだろう。彼女にとって乃絵は敵の範疇に入る。あなたとは友達になれないとか言ってつっぱねてもいいはず。

離れすぎた眞一郎との距離を取り戻そうとする比呂美。マフラーを掛ける。近づきすぎても駄目、遠すぎても駄目、彼女は眞一郎をどうしたいんだろう(笑)

乃絵は嘘の食材のウインナーを比呂美に食べさそうとしていたわけだが、特に最近嘘をつかれたわけでもないはず。嘘をついたのは眞一郎だ。比呂美の嘘はウインナー入り弁当を一緒に食べなかったことで発生する。少し順序がおかしい。比呂美が眞一郎に嘘をつくように唆したと思ったのだろうか?

高岡キャプテン昼休みに体育館に何しに来たんだろう。

比呂美の部屋のシーンのやり直しはやり方がうまくない。ラジオの時報から始まるとか柱時計の音から始まるとか同じ時間のやり直しだとわかり易く示す手段はあった筈。

「そんなこと言うためにこの部屋に入ったの?」のセリフの繰り返しは実に見事。彼女の真意を的確にわかり易く表している。ようするにもっと甘い展開を期待して部屋に入れたのに期待を裏切られて怒っているわけだ。

愛子は比呂美が眞一郎以外を好きらしいと前回聞いている。だが今回二人一緒の下校の話を聞く。愛子はこれを確かめぬままに動き出してしまった。慎重に自分の立ち位置をキープしていた彼女らしくない。乃絵の存在が彼女を焦らせているということか。

前回と今回でコート、マフラー、編み掛けセーターの3つを掛けてもらう眞一郎だが、愛子だけ編み掛けなのは彼女の気持ちが不十分なことの表れなのだろうか?

乃絵視点による地べたと比呂美の同一視。
1.乃絵に昼食を誘われて断った眞一郎。「そういうのは友達と食べるもんだよ」餌をついばむ地べた。→乃絵は比呂美と昼食
2.比呂美に食べさせるはずのウインナーを地べたに食べさせる




以上でとりあえず考察終わり。

2008-06-22(Sun)

第04話「はい、ぱちぱちってして」考察とメモ書き

まずはメモ書き。

前回からの続き。眞一郎と比呂美の家路。バッグを胸に抱きしめた比呂美は4番との出会いを眞一郎に語る。(学生カバンはどうしたんだ)そして自分には彼女になるのは無理だろうと。眞一郎はいつもと違って饒舌な比呂美に距離感を感じてしまう。

そして枕に顔を埋めていた眞一郎が目を覚ますと朝8時。台所にて一階に降りてくる眞一郎の足音に気づいた母親は出かけるのかと問いかける。が、眞一郎は無視。上着を着た眞一郎は玄関を掃除する比呂美に気づく。比呂美の挨拶を戸惑いながら返す。眞一郎の後姿にいってらっしゃいと声を掛ける比呂美。眞一郎はどう返していいか戸惑いながらも行ってきますと答える。そんな眞一郎をやや複雑な表情で見つめた比呂美はまた掃除を続ける。

海沿いの堤防で横になって空を見つめる眞一郎。突然視界に愛子の顔が。驚く眞一郎になにをやってるのか尋ねる愛子。
堤防に座って話をする二人。自転車はちょっと遠くに置いてある。足を振って嬉しそうに出前だったと語る愛子。眞一郎は虚ろに反応するのみ。何かあったか尋ねる愛子に眞一郎はぬか喜びさせた愛子が悪いと責める。何かに気づいた愛子は立ち上がって眞一郎を買い物に付き合わせようとする。一度は断る眞一郎だったが体を揺さぶりながらねだる愛子に同意してしまう。ガッツポーズをする愛子。それに気づかない眞一郎はこういうときは三代吉と会って話をした方がいいのだろうとする。三代吉の名前を出されて戸惑う愛子。三代吉は用事があると言っていたと嘘をつく。そして躊躇っている眞一郎を強引に引っ張って堤防の上を走っていく。

デパート的な場所にて愛子は眞一郎に服選びを手伝ってもらおうとする。が眞一郎は何を見てもいいんじゃないと適当に返すのみ。真剣に見てと頼む愛子に眞一郎は俺の好みなんてどうでもいいだろと返す。とたまたま眞一郎に比呂美が着ているのによく似たセーターを見つける。手にとって見る眞一郎。愛子はそれを地味すぎとする。眞一郎はすぐにセーターを戻すと歩き去っていく。どこに行くのか問う愛子に眞一郎はトイレと答える。眞一郎が離れた後、愛子は手持ちの購入候補と眞一郎が見ていたセーターを見比べて眞一郎が見ていた方を購入する。

デパート内での昼食。愛子は今日は自分のおごりだと言う。いいのかと尋ねる眞一郎に自分のせいで眞一郎が落ち込んでいるなら仕方ないと答える。だが眞一郎は自分が勝手に勘違いしたのだと返す。そして比呂美が乃絵と友達になりたがったのは俺以上に乃絵に近い男に近づくためだったと。それを聞いた愛子は一瞬喜んだ後、戸惑いの表情を見せる。落ち込んでいる眞一郎を慰めながらお好み焼きに縦に切れ目を入れていく。時間をかければ自然に忘れられるのだと。姉貴分としては弟が元気でないと心配とする愛子。眞一郎は自分には三代吉とくっつけた恩があると返す。余計なお世話とする愛子。眞一郎は席を立ってジュースを買いにいく愛子は本当に余計なお世話と繰り返す。

06分49秒ごろのシーン
脱衣所でセーターとジーンズを履き替えて部屋に戻る比呂美。途中で家に戻ってきた眞一郎と出くわす。おかえりと挨拶する比呂美。ただいまとそっけなく返して去っていこうとする眞一郎。比呂美は眞一郎を追いかけ自分を避けているのかと問いかける。振り向いた眞一郎に比呂美は自分の頼み事のせいなのかと尋ねて謝る。眞一郎は言っては駄目な事だと自覚しつつも4番に近づくために乃絵と友達になりたいのなら最初からそう言わないと卑怯だと言ってしまう。眞一郎の言葉に泣きそうになる比呂美。戸惑う眞一郎。そこに母親が現れ、眞一郎はそそくさと去っていく。眞一郎を捕まえ損ねた母親は泣きそうな比呂美にあなたの母親そっくりな目だと非難を浴びせる。

眞一郎はベッドで枕に顔を埋め唸りながら自分の失言を後悔する。

翌日の学校、ワックス(ヘアワックス?)を変えたと喜ぶ三代吉。今日デートなんだと嬉しそうに言う彼に眞一郎はお前も昨日来れば良かったのにと呟く。眞一郎は三代吉と話しつつも登校してきた比呂美を見つけると彼女から目をそらす。

眞一郎は一人で下校。その途中で突然乃絵が現れ、赤い実を眞一郎に渡す。乃絵を見つめながら4番について考える眞一郎。何かついてるかとの乃絵の問いかけに目をそらす。乃絵は眞一郎に飛び掛って押し倒しその目を見つめる。眞一郎は強引に目をそらすと今ならお前に涙をあげれるとする。泣きそうだからと。乃絵はなぜ泣きそうなのか問うも眞一郎は教えないと答える。気を引いておいて答えないのをひどいとする乃絵、どうせ俺はひどいんだと自虐する眞一郎。乃絵は立ち上がって今の眞一郎の涙に価値はないとする。そしてその涙を綺麗にしてあげると。

乃絵は眞一郎の顔を公園の噴水につけようとする。雑菌の心配をしろと叫ぶ眞一郎に菌は菌で殺すと答える乃絵。結局噴水で洗眼する羽目になる眞一郎。顔を水につけたため寒がる眞一郎に乃絵は自分のコートを掛けてやる。コートの大きさに違和感を持つ眞一郎。
乃絵は祖母のものだったと答える。そして乃絵は祖母が自分の涙を天空にもっていったのだと言う。乃絵の小学生時代、祖母は亡くなる直前に泣き虫の乃絵の涙を天空に持っていくと約束をしていたのだと。祖母の言葉を否定する兄。だが祖母は本当に大切な人の涙ならもらってあげられるのだと。そして乃絵は祖母の死後、自分は泣けなくなったと告白する。眞一郎は思い込みにより暗示になったのだと考える。乃絵はまた泣きたいと思うようになり誰かから涙を貰おうとしているのだと。大切に思える者の涙を。気高く天空を見上げて祖母のいる天空に近い存在の涙を。だから今の眞一郎の涙じゃ駄目なのだと。それを聞いた眞一郎は乃絵を少し理解できたようで嬉しそうに微笑んでわかったと応える。

愛子と三代吉は制服のまま町を歩いている。今日のデートはどこに行くか相談する二人。仲良く歩いている眞一郎と乃絵を見つける。乃絵を見てかわいい子と悲しげに呟く愛子。そんな愛子に違和感を感じつつも手をつなごうとする三代吉。だが少し触れただけで愛子は手を引っ込める。慌ててあやまる三代吉。動揺しつつ言い訳する愛子。愛子は信号の切り替わり間際なのに気づくと三代吉の手を引っ張って走り出す。嬉しそうな三代吉。

海沿いの堤防の上を歩く乃絵。その横で道を歩く眞一郎。乃絵は比呂美と仲良くなってもいいと言う。テトラポッドに波しぶきが立つ。立ち止まって堤防の上にしゃがむ乃絵。眞一郎の涙の理由は比呂美だろうと言う乃絵に眞一郎は女の感かと問う。だが乃絵は真心の想像力だと答える。相手の気持ちを考えればわかるのだと。眞一郎は比呂美が笑顔になれるなら彼女の恋を応援するべきなのではと考え始める。乃絵は眞一郎が元気になるなら自分は比呂美と友達になると言う。眞一郎は乃絵を見直しながら天空の食事についても真心の想像力を働かせてくれと頼む。あれは食べられないからと。理由を聞く乃絵に自分が食べてみろと返す眞一郎。乃絵は同意して赤い実を食べるも余りのまずさに顔をゆがめる。そんな乃絵の顔を見てぶさいくだと笑う眞一郎。ひどいわと怒る乃絵。

田んぼの傍の田舎道を歩く眞一郎。「比呂美を諦めることが出来るのか、今はわからない。だけど」
眞一郎は電信柱にとまったカラスの群れに向かって叫ぶ。「なにやってんだ!なにやってんだ!おまえら!なにやってんだ!俺!」
だがカラスは「カァ」と鳴く。眞一郎はそれに返すように「カァ!カァ!」と叫ぶ。
眞一郎の真似セリフシリーズ5カラスの鳴きまね

自宅に戻った眞一郎は酒蔵を見つめ中に入る。そこで父親に絵本はどうなったと聞かれる。なにも答えない眞一郎。父親は今度見せてみろと言う。父の思いやりに少し心を打たれる眞一郎。

スーパーにてとうもろこしとかぼちゃを見比べながら悩む乃絵。兄が何を悩んでいるか聞くとどちらが空高くなっているのかと答える。兄はお前が料理するのなら珍しいとする。乃絵は天空の食事パート2と答える。兄は例のおんぶ男に食べさせるのか尋ねると乃絵は妖怪のような呼び名だと喜ぶ。兄はサツマイモを乃絵に勧める。巨大な木の天辺になっているからと。それを聞いた乃絵は馬鹿にしないでと怒り出す。

兄にヘルメットをつけられながら乃絵は眞一郎の話をする。不細工と言われたのは初めてだと、とはいえ怒ってはいないと。その話を聞きながら兄の純は乃絵の首筋をじっと見つめて触りかけた手を止める。そして乃絵をバイクに乗せ走り去っていく。

その晩の深夜、比呂美は眞一郎の部屋の前にやってくるも扉に手をかけることを戸惑う。部屋の中では眞一郎が絵本を描いていた。
「天使が降らせた赤い雪が白い雪に変わって積もっていく。ひび割れた大地に、汚れた水に、積もって、積もって、そこに広がるのは白い大地だ。どこまでも、どこまでも白い」そして朝が来て外に向かって白い息を吐き出した後、眞一郎は顔を叩いて気合を入れる。いつの間にか雨が降ったのか外には水溜り。脱衣所では比呂美が顔を洗い鏡をじっと見つめていた。そこにやってくる眞一郎。しばし見つめ合った後あいさつを交わす二人。眞一郎は歯磨きの準備をしながら比呂美に先日の言葉について謝罪。そして歯ブラシを口に入れた後、比呂美が呟く。「それ、洗顔剤」眞一郎が歯磨き粉だと思って歯ブラシにつけたのは洗顔剤だった。あわてて吐き出す眞一郎。比呂美は携帯を持ってくると眞一郎の写真を撮る。笑顔でポーズを決めた眞一郎はなぜ写真に撮るのかと問いに比呂美は漫画とかではあるけど本物は珍しいからと答える。照れながら何も撮らなくたってと拗ねる眞一郎に比呂美はその割にはいい笑顔だったと返す。ますます照れる眞一郎はカメラを向けられたら仕方ないとする。思わず笑い出す比呂美。眞一郎はそんな彼女を見て自分にも比呂美を笑顔に出来るんだと安心する。草の葉から水溜りに水滴が一滴落ちる。

眞一郎が家の門から出てくるとそこにはバイクに乗った石動純が待ち構えていた。純は露骨にいやな顔を見せる眞一郎を見ながらヘルメットを脱ぐ。眞一郎は思わず呟く。「四番、どうしてお前がここに」純はそんな眞一郎に「お前、初めて話すにはフレンドリーだな」そして丁寧な挨拶を交わす二人。だが眞一郎の自己紹介を知ってると返す純。戸惑いながら眞一郎は妹の乃絵と似てるとするが純はそれを完全に否定する。純の言動に予測がつかない眞一郎は相手のペースに巻き込まれてはいけないとして自分に何か用があるのかと問いかける。すると純は眞一郎に乃絵と付き合ってやってほしいと頼むのだった。言葉の意味を解せぬ間を空けて眞一郎はかつてないほどの驚きを見せる。




以上でメモ書き終わり。以下考察。


比呂美は嘘をつくと整合性をつけようとして饒舌になってしまうタイプらしい。だが眞一郎は彼女の普段との違いに本気を感じ取ってしまう訳だ。

愛子のお好み焼き三分割ラインは一応円満だった自分たち3人の関係を切り離す準備をしているということだろう。でその後の無関係な場所にフォークの後があるのは切り離しがうまく行かずに誰かを傷つけてしまうという意味で。

一日中掃除をしていたらしい比呂美。さすがに卑屈すぎる。

比呂美の自分のことを避けてるのかと言う質問。これはある意味意外。比呂美は眞一郎も自分のことが好きだとは微塵も思ってない。比呂美がいかに自分のことしか考えてないかという表れだろうが、普通の自分勝手は自分に都合のいい妄想ぐらいには相手のことを考えるものだ。比呂美の自己中レベルは常軌を逸しているという事か。

眞一郎の八つ当たりの非難を受けて泣きそうになる比呂美。眞一郎が比呂美を否定する貴重な場面。

カラスの群れは不吉や不幸のサイン。それを追い払おうとして同化してしまう眞一郎。それだけ不幸に染まりきっているということか。

とうもろこしや南瓜の実り方を知らない乃絵。サツマイモの実り方を知らないものとして扱われて馬鹿にしないでと怒る。十分馬鹿。

眞一郎はユニークという乃絵。お前が作中で一番ユニークだろ。

乃絵の首筋に欲情する?純。シスコン疑惑。

比呂美と友達になってもいい。眞一郎が元気出るなら。とか言ってるがどうしたら比呂美と友達になることが眞一郎の元気につながると思うのだろう。友達になりたがったのは比呂美で、しかもそれは嘘だったわけなのに。そもそも自分を嫌っている人間と友達になるのは相当に大変なことなのに乃絵は平然と言ってのける。比呂美の気持ちは完全に無視してるし。

絵本の中の赤い雪、雪とは基本的には孤独を表す。赤は女。つまりは逆ナンの噂を聞いた眞一郎が抱いた乃絵のイメージは男を漁る孤独な女だった。それが白い雪に変わったというのは純粋で孤独な少女にイメージが変化したと言うことだろう。あと赤い雪と言うありえないものから白い雪というありえるものに変わったという考えもありだろう。そして乃絵の純粋さが少しずつ眞一郎に心の周りに溢れていくと。

深夜に眞一郎の部屋の前を訪れる比呂美。本当の気持ちを伝えようとしたのだろう。だが結局そのまま引き返すことに。夜明けの水溜り。そして洗顔時に鏡をじっと見つめる比呂美。これは夜中にこっそり泣いていたということ。涙で目が腫れてないか鏡で確認。そして洗顔剤歯磨きで笑った後の水溜りに水滴が落ちるのはこれが最後の涙に出来るかもという希望ということなのだろうか?


以上でとりあえず考察終わり。
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2Ad

Powered by FC2 Blog

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。